2013年08月15日
LAPD badge number.......!?
まずは、この画像をご覧ください。 LAPD で、S.W.A.T. と METRO オフィサー以外が着用しているブラックBDUの胸に輝く LAPD の POLICE OFFICER ランクバッジですが、なにか気がつきませんか........??
昨年、この画像を見つけた友人から 「遂にLAPDのバッジナンバーが6万番代になったのかね.....?」 という問い合わせがあったのですが、私は 「いえ、まだ2万番代になって間もなくだから、SUN BADGE社が間違って作製し納品したバッジを、ジョークを含めて支給したのでは?」 などというアヤフヤな返事をしてしまいました.......??
この後渡米の折、元LAPDのハイランクで著名なコレクターから 「これは RESERVE OFFICER のバッジで、2006年からそれまでバッジナンバーの頭に ”R” を表示していたものから変更して、ナンバーを#60001から支給しているんだよ」 という驚くべき?回答でした。 そーなんです、誤製作されたものなどではなく、制式に発注・納品・支給された ”RESERVE POLICE OFFICER” のバッジだったのです(製造・納品メーカーについては2015年4月21日の記事を参照)。
RESERVE POLICE OFFICER (予備警察官) 制度とは、米国のほとんどの警察に組織されており、名称はNYPDでは ”AUXILIARY” と称していますが、ほぼ同じ制度です。LAPDの場合、勤務内容には3つのレベルがあり、銃を携帯しほぼ正規オフィサーと同等の権限を持ちソロ・パトロールが可能なレベルⅠ、銃を携帯し常に2人以上で行動するレベルⅡ、銃の携帯なしで勤務するレベルⅢオフィサーに分かれています。
リザーブオフィサーといっても、通常は民間や公務員などそれぞれの職業に就いています。希望者は、バックグランドチェックにパスし、L-Ⅰで795時間、L-Ⅱで455時間、L-Ⅲで205時間のアカデミーでの訓練と定められた時間を勤務しなければならず、装備品などが支給されるほかはボランティア(無給)という厳しい条件ですが、これらにより年間約500万ドル(正規オフィサー100名分)の節約となっており、本来必要とされる正規オフィサー数から7000名以上も不足している(NYPD比)といわれているなかで、大きな力となっています。
LAPDのRESERVE CORPSは1947年から組織され、その間次のようにバッジが変遷しており、現行は5代目となります。
予備警察官とはいっても、勤務状況においては危険も伴うこともあり、過去何名かの殉職者もでており、近年では1983年に日系の ”Reserve Police Officer STUART TAIRA” が殉職されています。 そのため定期的に訓練を欠かしません。 画像は、デェイビス・トレーニングセンターなどにおける RESERVE CORPSの訓練風景です。
次の画像は、市内のパレード警備中の一コマで、リザーブのモーターサイクルオフィサー達ですが、真中の白シャツの男性は、前市長です。
バッジナンバー60000番台変更を記念して造られたチャレンジコインの表裏です。
昨年、この画像を見つけた友人から 「遂にLAPDのバッジナンバーが6万番代になったのかね.....?」 という問い合わせがあったのですが、私は 「いえ、まだ2万番代になって間もなくだから、SUN BADGE社が間違って作製し納品したバッジを、ジョークを含めて支給したのでは?」 などというアヤフヤな返事をしてしまいました.......??
この後渡米の折、元LAPDのハイランクで著名なコレクターから 「これは RESERVE OFFICER のバッジで、2006年からそれまでバッジナンバーの頭に ”R” を表示していたものから変更して、ナンバーを#60001から支給しているんだよ」 という驚くべき?回答でした。 そーなんです、誤製作されたものなどではなく、制式に発注・納品・支給された ”RESERVE POLICE OFFICER” のバッジだったのです(製造・納品メーカーについては2015年4月21日の記事を参照)。
RESERVE POLICE OFFICER (予備警察官) 制度とは、米国のほとんどの警察に組織されており、名称はNYPDでは ”AUXILIARY” と称していますが、ほぼ同じ制度です。LAPDの場合、勤務内容には3つのレベルがあり、銃を携帯しほぼ正規オフィサーと同等の権限を持ちソロ・パトロールが可能なレベルⅠ、銃を携帯し常に2人以上で行動するレベルⅡ、銃の携帯なしで勤務するレベルⅢオフィサーに分かれています。
リザーブオフィサーといっても、通常は民間や公務員などそれぞれの職業に就いています。希望者は、バックグランドチェックにパスし、L-Ⅰで795時間、L-Ⅱで455時間、L-Ⅲで205時間のアカデミーでの訓練と定められた時間を勤務しなければならず、装備品などが支給されるほかはボランティア(無給)という厳しい条件ですが、これらにより年間約500万ドル(正規オフィサー100名分)の節約となっており、本来必要とされる正規オフィサー数から7000名以上も不足している(NYPD比)といわれているなかで、大きな力となっています。
LAPDのRESERVE CORPSは1947年から組織され、その間次のようにバッジが変遷しており、現行は5代目となります。
予備警察官とはいっても、勤務状況においては危険も伴うこともあり、過去何名かの殉職者もでており、近年では1983年に日系の ”Reserve Police Officer STUART TAIRA” が殉職されています。 そのため定期的に訓練を欠かしません。 画像は、デェイビス・トレーニングセンターなどにおける RESERVE CORPSの訓練風景です。
次の画像は、市内のパレード警備中の一コマで、リザーブのモーターサイクルオフィサー達ですが、真中の白シャツの男性は、前市長です。
バッジナンバー60000番台変更を記念して造られたチャレンジコインの表裏です。
Posted by Kent Space at 16:47│Comments(7)
│From U.S.A.
この記事へのコメント
はじめまして。何時も興味深く拝見させて頂いております。
さて、LASDのReserve Deputyのバッジナンバーはどう成って居るのでしょうか?#8000番台と#9000番台がリザーブと以前は言われていましたが、現在、LASDにはフルタイムのDeputyが10000人近く居る訳で、現実的には、このナンバーはフルタイムのDeputyに割り振りされて居るのでしょうか?1940〜50年代は#2000番台はReserveに割り振られてましたが、現在はフルタイムのDeputyに割り振られており、#8000〜9000番台Reserve説は個人的にはLASDの実情に有っていないのでは?と感じております。博識な管理人様なら、ご存知かと思いまして、書き込みさせて頂きました。実際はどうなのでしょうか?
さて、LASDのReserve Deputyのバッジナンバーはどう成って居るのでしょうか?#8000番台と#9000番台がリザーブと以前は言われていましたが、現在、LASDにはフルタイムのDeputyが10000人近く居る訳で、現実的には、このナンバーはフルタイムのDeputyに割り振りされて居るのでしょうか?1940〜50年代は#2000番台はReserveに割り振られてましたが、現在はフルタイムのDeputyに割り振られており、#8000〜9000番台Reserve説は個人的にはLASDの実情に有っていないのでは?と感じております。博識な管理人様なら、ご存知かと思いまして、書き込みさせて頂きました。実際はどうなのでしょうか?
Posted by 猫熊 at 2014年06月13日 01:19
猫熊さんへ:
コメントありがとうございました。
私もLASDのバッジナンバーに関しては猫熊さん同様、サイト上で知りえる範囲の知識です。
その範囲で追記すれば、LASDでは1942年頃”Auxiliary Unit”が設置され1950年までAuxiliaryバッジが使用されていたこと。1950年にEmergency Reserveが設置され2000シリーズと呼ばれる”R”がナンバーの下部に付されたバッジが使用されたこと。その後、1961年にEmergency Reserveが廃止され、Reserve Forces Bureau となり”R”が除かれた8000番代、9000番代がMountain Rescueに、10000代がMountain Posseに使用されたのはご存じのとおりです。
以前、LASDの知人にバッジナンバーについて聞いてみましたが、彼はバッジコレクターでないどころか、まったくバッジに興味がないため、現在、各ランクごとにナンバーが付されているらしい?ということくらいで、ナンバーのリサイクル使用なども聞けませんでした。
現在、LASDには、Reserveも800名以上在籍しており、ランクも与えられているようですので、詳細についてLASDに詳しいコレクターに問い合わせてみますので、少し時間をください。
コメントありがとうございました。
私もLASDのバッジナンバーに関しては猫熊さん同様、サイト上で知りえる範囲の知識です。
その範囲で追記すれば、LASDでは1942年頃”Auxiliary Unit”が設置され1950年までAuxiliaryバッジが使用されていたこと。1950年にEmergency Reserveが設置され2000シリーズと呼ばれる”R”がナンバーの下部に付されたバッジが使用されたこと。その後、1961年にEmergency Reserveが廃止され、Reserve Forces Bureau となり”R”が除かれた8000番代、9000番代がMountain Rescueに、10000代がMountain Posseに使用されたのはご存じのとおりです。
以前、LASDの知人にバッジナンバーについて聞いてみましたが、彼はバッジコレクターでないどころか、まったくバッジに興味がないため、現在、各ランクごとにナンバーが付されているらしい?ということくらいで、ナンバーのリサイクル使用なども聞けませんでした。
現在、LASDには、Reserveも800名以上在籍しており、ランクも与えられているようですので、詳細についてLASDに詳しいコレクターに問い合わせてみますので、少し時間をください。
Posted by Kent Space at 2014年06月13日 20:05
管理人様>お忙しいところ、ご返信ありがとうございました。
ネットや文献などの情報は古い物が多く、現在の状況に照らし合わせると???が多くなっていると感じています。
LASDの#7000番台後半のフルタイムのDeputyは見た事が有るので、通常なら#8000〜9000番台も今はフルタイムのDeputyに割り振られて居る様に思えてなりません。ずっと気になっていたので、思い切って博識な管理人様にお尋ねさせて頂きました。
お手数をお掛けしますが、よろしくお願いいたします。
ネットや文献などの情報は古い物が多く、現在の状況に照らし合わせると???が多くなっていると感じています。
LASDの#7000番台後半のフルタイムのDeputyは見た事が有るので、通常なら#8000〜9000番台も今はフルタイムのDeputyに割り振られて居る様に思えてなりません。ずっと気になっていたので、思い切って博識な管理人様にお尋ねさせて頂きました。
お手数をお掛けしますが、よろしくお願いいたします。
Posted by 猫熊 at 2014年06月14日 16:35
猫熊さんへ:
現行のLASD及びReserve Deputyのバッジナンバーについて、元LASD・SERGEANTのバッジコレクターに聞いてみたところ、以下のとおり回答がありました。
「LASDのバッジナンバーは、Sheriff、Under Sheriff、Assistant Sheriffまではスター表示、Chief(2桁)、から以降のCommander(2桁)、Captain(2桁)、Lieutenant(3桁)、Sergeant(3桁)Deputyには各ランクごとに配番されており、死亡または退職により空いたナンバーは必ず再使用される。
Reserve Deputyについては、9000番代、10000番代も使用されていたが(在籍者有)、現在では8000番代を配番し、9000番代、10000番代については、Deputy Sheriff に配番していると思われる。
また、1960年代にはAero Squadron 所属者にバッジタイトルと併せ10000番代を配番していたこともあるが、現在では一般Deputy Sheriffと同じランクタイトルとナンバーを使用している。
なお、2012年までは、LA群域内の地方議員に”COUNCILMAN”のタイトルリボンが付いたフラットバッジを支給していたが、投稿写真などで乱用しているとの批判があり、回収し廃止している。」
とのことでしたが、私も2010年渡米のおり、#9134バッジを着用した、LASDのベテランReserve Deputyに遭遇していました。
現行のLASD及びReserve Deputyのバッジナンバーについて、元LASD・SERGEANTのバッジコレクターに聞いてみたところ、以下のとおり回答がありました。
「LASDのバッジナンバーは、Sheriff、Under Sheriff、Assistant Sheriffまではスター表示、Chief(2桁)、から以降のCommander(2桁)、Captain(2桁)、Lieutenant(3桁)、Sergeant(3桁)Deputyには各ランクごとに配番されており、死亡または退職により空いたナンバーは必ず再使用される。
Reserve Deputyについては、9000番代、10000番代も使用されていたが(在籍者有)、現在では8000番代を配番し、9000番代、10000番代については、Deputy Sheriff に配番していると思われる。
また、1960年代にはAero Squadron 所属者にバッジタイトルと併せ10000番代を配番していたこともあるが、現在では一般Deputy Sheriffと同じランクタイトルとナンバーを使用している。
なお、2012年までは、LA群域内の地方議員に”COUNCILMAN”のタイトルリボンが付いたフラットバッジを支給していたが、投稿写真などで乱用しているとの批判があり、回収し廃止している。」
とのことでしたが、私も2010年渡米のおり、#9134バッジを着用した、LASDのベテランReserve Deputyに遭遇していました。
Posted by Kent Space at 2014年06月15日 13:52
管理人様>お忙しいところ、色々、調査して頂きありがとうございました。#8000番台が今もReserve専用になって居るとは、正直、予想外でした。やはり、一筋縄で行かないのが、あちらのPDやSDですね。今回、お聞きして大正解でした。自分の中のモヤモヤも解消いたしました。
貴重な情報、本当にありがとうございました。感謝致します。今後とも、コレクターに有益な情報を発信して頂けると幸いです。陰ながら応援しております。
貴重な情報、本当にありがとうございました。感謝致します。今後とも、コレクターに有益な情報を発信して頂けると幸いです。陰ながら応援しております。
Posted by 猫熊 at 2014年06月16日 01:03
なるほど。八時間労働にして、訓練、換算約4ヶ月・・・・。(昼休み一時間短縮)・・・・無給・・・・凄いボランティア精神・・・・感服します。m(_ _)mもう正規として、雇えないか?と思います・・・・。。
Posted by tf at 2020年11月13日 23:53
tfさんへ:コメントありがとうございました。
NYPDの”AUXILIARY”は拳銃の携帯はなく、イベントや群衆整理などの比較的軽度な勤務内容ですが、LAPDの場合、L-IとL-IIは拳銃を携帯し通常オフィサーと同様の勤務もあるのでその危険度は大きいと思われます。
BLMの影響からLAPDの予算が1億5000万ドル(邦貨:約160億円)削減されることにより350名程度の人員削減と、さらに航空支援、殺人、強盗、ギャング、麻薬の対策部隊も削減されることになったようですので、今後ますますリザーブオフィサーの出番が増えることになりそうです。
NYPDの”AUXILIARY”は拳銃の携帯はなく、イベントや群衆整理などの比較的軽度な勤務内容ですが、LAPDの場合、L-IとL-IIは拳銃を携帯し通常オフィサーと同様の勤務もあるのでその危険度は大きいと思われます。
BLMの影響からLAPDの予算が1億5000万ドル(邦貨:約160億円)削減されることにより350名程度の人員削減と、さらに航空支援、殺人、強盗、ギャング、麻薬の対策部隊も削減されることになったようですので、今後ますますリザーブオフィサーの出番が増えることになりそうです。
Posted by Kent Space at 2020年11月16日 18:20