2016年07月31日
連邦系法執行機関(フェデラル・ロウ・エンフォースメント)#1
読者から何度か「ドラッグ・エンフォースメント・アドミニストレーション略してディー.イー.エー.(米国連邦麻薬取締局)を取り上げてください」 とのご要望がありましたので遅まきながら取り上げてみたいと思いますが、詳細はネットなどで検索できますので、主にバッジを中心にお伝えします。
ディー.イー.エー.(米国連邦麻薬取締局)は現在約5000名のスペシャル・エージェント(特別捜査官)と約800名のインテリジェンス・アナリスト(情報分析官)、そのほか約5000名の事務官を要する米国司法省管轄の連邦系法執行機関ですが、独立した組織となったのは1973年7月と連邦系としては新しい機関です。しかし、遡れば財務省管轄のビューロー・オブ・ナルコーティックス(連邦麻薬局?・バッジ画像上段A)、エフ.ディー.エー.(米国食品医薬品局)管轄のビューロー・オブ・ドラッグ・アビュース・コントロール(連邦薬物乱用制御局?・バッジ画像上段B)、前身である司法省管轄のビューロー・オブ・ナルコティクス・デンジャラス・ドラッグス:ビー.エヌ.ディー.ディー.(連邦麻薬と危険な医薬品局?・バッジ画像下段C)から派生してきています。
バッジ画像下段Dは現行イシューバッジ、画像Eは現行のタスクフォース・オフィサーのバッジで州や市などの自治体警察のオフィサーなどに合同捜査などの折、臨時に発行されるものです。
なお、現行のイシュー・バッジは、真鍮と銅の合金で縦:2・3/4インチ(68ミリ)、横幅約2インチ(50ミリ)で、カーブのないフラット仕様、中央の円形部分が別部品の2パーツ仕様、エナメルはブルー・ハードエナメル、24Kゴールド・フィルドで全体に連邦系特有の 『薄い艶消し』 がかかっており文字部分だけは光沢仕様、裏面にはピンではなく長めのクリップ付、メーカー・ホールマークはなく横長菱形の中に24KT KARATCLAD HSEの刻印とコントロールナンバーのみが打刻されています。
次の画像はパープルハート(名誉負傷章)ですが、現在までに53名殉職されています。R.I.P.
余談ですが.....ビー.エヌ.ディー.ディー.(連邦麻薬と危険な医薬品局?)時代には時のニクソン大統領からロック歌手のエルビス・プレスリーに特別仕様のバッジとIDカードが贈呈されています。 プレスリーはロウ・エンフォースメントバッジのコレクターとしても有名でありニクソン大統領にバッジがほしいと手紙で懇願し実現したという逸話があり、過去には1997年にTVドラマ化されたこともありますが、2016年4月全米公開(日本公開未定)の "Elvis & Nixon" でこのあたりを面白おかしく?取り上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=o9x3Z6b0Z1g
プレスリーは1970年12月21日の早朝緊急的にホワイトハウスを訪問しニクソン大統領と面会、後日名前入り特別仕様のビー.エヌ.ディー.ディー.バッジとIDカードを贈呈されています(IDカードは他の連邦系と同様に革製ケースに2枚仕様で取り出せないよう密封されています)。 このバッジとIDカードはテネシー州メンフィスの自宅・グレイスランドが公開されており展示されているということです。
さて、これまで連邦系法執行機関ではエフ.ビー.アイ. 、シークレット・サービスやエア・マーシャルのバッジを取り上げましたが、市町村などの自治体系法執行機関も数えきれないほどある米国で、連邦系もさにあらずで多すぎて(追記:120組織ありました)すべてを取り上げることは到底無理です。
ということではありますが、今回取り上げたディー.イー.エー.(米国連邦麻薬取締局)以降、なんとか実物バッジの画像が入手できるメジャーな連邦系を何回か取り上げてみたいと思います。
ディー.イー.エー.(米国連邦麻薬取締局)は現在約5000名のスペシャル・エージェント(特別捜査官)と約800名のインテリジェンス・アナリスト(情報分析官)、そのほか約5000名の事務官を要する米国司法省管轄の連邦系法執行機関ですが、独立した組織となったのは1973年7月と連邦系としては新しい機関です。しかし、遡れば財務省管轄のビューロー・オブ・ナルコーティックス(連邦麻薬局?・バッジ画像上段A)、エフ.ディー.エー.(米国食品医薬品局)管轄のビューロー・オブ・ドラッグ・アビュース・コントロール(連邦薬物乱用制御局?・バッジ画像上段B)、前身である司法省管轄のビューロー・オブ・ナルコティクス・デンジャラス・ドラッグス:ビー.エヌ.ディー.ディー.(連邦麻薬と危険な医薬品局?・バッジ画像下段C)から派生してきています。
バッジ画像下段Dは現行イシューバッジ、画像Eは現行のタスクフォース・オフィサーのバッジで州や市などの自治体警察のオフィサーなどに合同捜査などの折、臨時に発行されるものです。
なお、現行のイシュー・バッジは、真鍮と銅の合金で縦:2・3/4インチ(68ミリ)、横幅約2インチ(50ミリ)で、カーブのないフラット仕様、中央の円形部分が別部品の2パーツ仕様、エナメルはブルー・ハードエナメル、24Kゴールド・フィルドで全体に連邦系特有の 『薄い艶消し』 がかかっており文字部分だけは光沢仕様、裏面にはピンではなく長めのクリップ付、メーカー・ホールマークはなく横長菱形の中に24KT KARATCLAD HSEの刻印とコントロールナンバーのみが打刻されています。
次の画像はパープルハート(名誉負傷章)ですが、現在までに53名殉職されています。R.I.P.
余談ですが.....ビー.エヌ.ディー.ディー.(連邦麻薬と危険な医薬品局?)時代には時のニクソン大統領からロック歌手のエルビス・プレスリーに特別仕様のバッジとIDカードが贈呈されています。 プレスリーはロウ・エンフォースメントバッジのコレクターとしても有名でありニクソン大統領にバッジがほしいと手紙で懇願し実現したという逸話があり、過去には1997年にTVドラマ化されたこともありますが、2016年4月全米公開(日本公開未定)の "Elvis & Nixon" でこのあたりを面白おかしく?取り上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=o9x3Z6b0Z1g
プレスリーは1970年12月21日の早朝緊急的にホワイトハウスを訪問しニクソン大統領と面会、後日名前入り特別仕様のビー.エヌ.ディー.ディー.バッジとIDカードを贈呈されています(IDカードは他の連邦系と同様に革製ケースに2枚仕様で取り出せないよう密封されています)。 このバッジとIDカードはテネシー州メンフィスの自宅・グレイスランドが公開されており展示されているということです。
さて、これまで連邦系法執行機関ではエフ.ビー.アイ. 、シークレット・サービスやエア・マーシャルのバッジを取り上げましたが、市町村などの自治体系法執行機関も数えきれないほどある米国で、連邦系もさにあらずで多すぎて(追記:120組織ありました)すべてを取り上げることは到底無理です。
ということではありますが、今回取り上げたディー.イー.エー.(米国連邦麻薬取締局)以降、なんとか実物バッジの画像が入手できるメジャーな連邦系を何回か取り上げてみたいと思います。
Posted by Kent Space at 18:57│Comments(2)
│From U.S.A.
この記事へのコメント
お世話になります
「サボタージュ」というシュワちゃんの映画を見てからずっとDEAについて興味を持っておりました 念願の記事ありがとうございます badgeの歴史など、ネットではなかなか出てこない情報が読めとても勉強になります 昔FBIの捜査官が日本にもいるとの話を聞いたことがありますが、同じくDEAの捜査官もそうなのでしょうか?
追伸、今後の連邦捜査機関の記事とても楽しみにしております 宜しくお願い申し上げます
「サボタージュ」というシュワちゃんの映画を見てからずっとDEAについて興味を持っておりました 念願の記事ありがとうございます badgeの歴史など、ネットではなかなか出てこない情報が読めとても勉強になります 昔FBIの捜査官が日本にもいるとの話を聞いたことがありますが、同じくDEAの捜査官もそうなのでしょうか?
追伸、今後の連邦捜査機関の記事とても楽しみにしております 宜しくお願い申し上げます
Posted by ヴィクトリーショーに行きました at 2016年08月03日 22:47
ヴィクトリーショーに行きました さんへ: ご期待に応えられたかどうか自信はありませんが、今後全米に120あるといわれる連邦捜査機関のいくつかを取り上げていきたいと思っています。
FBIは米国内で他州をまたぐ犯罪、誘拐などの凶悪犯罪の捜査、国内の諜報活動防止、テロ防止、犯罪情報の集約化などなど多岐にわたりますが、捜査権はあるが起訴権はなく、一般的に、FBIの活動は国内に限られCIAの活動は国外に限られているといわれています。
しかし、国際的な犯罪防止のため海外に情報を求めたり、協力を依頼することもあり、海外の主要米国大使館(約60か国以上)にFBI駐在官 (legal attaches) が派遣されており、東京の駐日アメリカ大使館には駐在官が3班体制で常駐しているといわれています。
DEAについては、メキシコ、コロンビアほか米国への麻薬密輸出国である数か国に派遣・常駐しているようですが、日本に常駐しているという情報はありませんでした。
FBIは米国内で他州をまたぐ犯罪、誘拐などの凶悪犯罪の捜査、国内の諜報活動防止、テロ防止、犯罪情報の集約化などなど多岐にわたりますが、捜査権はあるが起訴権はなく、一般的に、FBIの活動は国内に限られCIAの活動は国外に限られているといわれています。
しかし、国際的な犯罪防止のため海外に情報を求めたり、協力を依頼することもあり、海外の主要米国大使館(約60か国以上)にFBI駐在官 (legal attaches) が派遣されており、東京の駐日アメリカ大使館には駐在官が3班体制で常駐しているといわれています。
DEAについては、メキシコ、コロンビアほか米国への麻薬密輸出国である数か国に派遣・常駐しているようですが、日本に常駐しているという情報はありませんでした。
Posted by Kent Space at 2016年08月04日 22:43