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Posted by ミリタリーブログ at

2014年02月24日

LAPD's Pride and Honor

 5年前にLAPDを退職した友人からいただいた画像ですが、こうしたディスプレイ・ケースは、退職時に友人達から贈られるもので、彼のLAPDオフィサー歴を表すグッズ達を目いっぱい飾り付けています。


Photo by T.R.

 彼はLAPDに30年間勤務し、退職までの18年間はS.W.A.T. に在籍していた猛者でしたが、退職までオフィサー・ランク ( PO-Ⅲ:日本的には巡査から3ランク目の巡査部長級でしょうか)でした。 しかし、米国の警察では退職までこうしたオフィサー・ランクということはよくあることで、あえて昇進しようとしないが、職務に対しては絶対の自信とプライドをもっているオフィサー・ランクが多く見受けられます。
 LAPDオフィサー達(オフィサー達と表現した場合は、ランク(階級)に関係なく警察官全体をさし、階級の場合はオフィサー・ランクと表現します。 なお、サージャント(日本的には警部補級)以上はハイランク・オフィサーなどと表現します)は、長袖ユニフォームの左袖にサービス・ストライプもしくはハッシュ・マークと呼ばれる勤続年数を表すパッチ(半袖の場合はピンズ)を着用していますが、このストライプは、5年勤続で1本(米陸軍では3年、海・空・海兵隊では4年)着用しますので、6本で30年、なかには故ダリル・ゲイツ元本部長のように8本40年勤続などというオフィサー・ランクも見かけます。 ハイランク・オフサーでもこのサービス・ストライプの多いオフィサー・ランク達には、一目置くとともに敬意を込めて接しています。




 次に、左胸バッジ下には、上部に軍経験者はミリタリー・リボン、下部に LAPD 各栄誉・経験・従事章のリボンを着用します。 これらのリボンは、主に通常勤務時ではなく、アカデミー賞などのイベント警備やその他 『晴の舞台』 となる場面に誇らしげに着用しています。



Photo by LAPD


by LAPD Manual and Eric Bush

 次に、右胸ポケットフラップには、シューティング・メダル(射撃章)を着用している場合がありますが、これはMARKSMAN→ SHARPSHOOTER→ EXPERT→ DISTINGUISHED EXPERT の4クラスあり、1か月に1度必ず受けなければならないシューティング・テストの結果(6か月間成績を維持する)で評価され着用が認められるもので、栄誉だけでなく給与にボーナス (報奨金) がプラスされる特典もあります。 ちなみに画像は、2004年にLAPDポリスアカデミーのシューティングレンジに掲示してあった各クラスの必要ポイントとボーナス額ですが、最高クラスのDISTINGUISHED EXPERT で、週32ドル・年832ドルのボーナスがプラスされます(現在ではさらに額が上がっていると思われます)。
 これらは、日本にはないシステムですが、日々市民の安全を確保するための多様な任務に就いているオフィサー達のプライドとやる気を奮起させるグッド・アイデアだと思いませんか? こうしたシステムがあるからでしょうか、米国では警察官・軍人達は、本人は基より、家族・親戚に至るまでプライドを持って誇らしげに語ることが多いのもうなずけるところではあります。



Photo by Kent S.  

Posted by Kent Space at 19:44Comments(0)From U.S.A.

2014年02月16日

LASDの熊さん #2

 前回の ENTENMANN-ROVIN 社製(以下E社) LASD バッジの熊さん記事掲載後、同社の HM (Hallmark:ホールマーク:業者刻印)について質問をいただきました。 早速、下調べに取り掛かったのですが、私の手元にある資料のみでは、あくまでも 『推測』 の域を出ない部分もありましたので、米国の著名なバッジ・コレクター3名に問い合せをしました。 ところが、予想もしなかった回答が返ってきましたので、驚かされてしまいました.....。
 なんと、3名とも E 社の HM について、特に数字とアルファベットの組合せ記号については、「解らない」 という回答でした。 しかも、問合せをした内の一人は、歴史的 : ヒストリカルバッジの有名なコレクターで、豪華な図録本まで発行している方でしたので、驚きはひとしおでしたが、3名とも 「SUN BADGE社であれば解るけれど.....」 という申し訳なさそうな言葉が添えられていました。 バッジの製造年に関心がないとも思えないのですが.....それとも E 社に関心がないのか.....不思議ではあります!?
 ということで、以下は、私がこれまでに集めた資料を基に 『推測:妄想?』 部分も含まれますので、あらかじめご了承ください。
 まず、E社は1928年創業ですが、TWO LINE (2行で ENTENMANN・LOS ANGELES15:1943~1962年まで使用)以前は省略し、いわゆるロゼッタマークの HM を使用して以降からの説明とさせていただきます。
 Rosette : ロゼッタ(バラ花形)マークの HM は、創業者の ENTENMANN に ROVIN がパートナーとなった1968年から使用されているようです。 丸に“C”(:Copy Right つまり著作権、以下(C) )マークの後に 1957 と刻印のあるロゼッタは、製造年ではなく著作権の登録年と考えられますので、(C)1957 と刻印のあるロゼッタが多いのもうなずけるところです。その後、登録の更新もあったらしく(C)1980・(C)1984 なども確認できます。
 次に、ロゼッタマークの中に、GENUINE “CARLTONE GOLD”(以下 CG )や “PLATILOY SILVER”(以下 PS )と表記されたものがありますが、これらは1939年にE社が独自に配合・開発した合金(真鍮と銅など)に使用するようになったもので “CG” はゴールドカラーで “PS” はシルバーカラーの金属を使用したバッジに刻印されています。 この両方が、表示されている場合は、ツートーンカラーのバッジということになります。
 しかし、LASDバッジにロゼッタマークがある時代のものは、GENUINE “CARLTONE GOLD” のみでなければいけません!! エッ、熊さんがシルバーカラーでは?という疑問も湧きますが、“PS”はメッキした金属の場合であり、LASDの熊さんはメッキではなく、銀もしくはピューター?製と言われており、いくら磨いてもメッキがはがれることはなく、磨滅するのみではあります。 以前 “CG” と “PS” を併記した LASD バッジが出回ったことがありますが、これはイシューでもセカンドでもなく、いずれかが??コレクター向けに流出させたと言われていますが、ナゾではあります。 さらに、追記しますが、1990年代に同じく “CG” と “PS” を併記したロゼッタHMを付けた、LAPD の4ピースバッジが高額で出回りました。 しかし、これらは、E社が LAPD バッジ納品契約を外れた後に廃棄したダイとパーツを何者か?が使用し、コレクター向けに流出させたものであり、ロゼッタ HM を付けた LAPD バッジは実物ではありません。
 ロゼッタマークの後継は、2ラインのオクタゴンマーク(< >を縦にした感じ)になりましたが、この使用期間は短かったようで、その後 2 ラインのダイアモンド(菱形)になりましたが、数字とアルファベットの組合せ記号の刻印は、既にロゼッタマークの頃から始まっていました。 私の資料では、ロゼッタに 6A・12C 、オクタゴンに 12E、そして、ダイアモンドに 11F 以降、G・H・I・K・O・P までのアルファベットが確認できますが、P の次の Q を確認することができませんでした。 しかも、ダイアモンドになってからも、当初は、真中以外への刻印も見られましたが、理由は不明です…….!?
 さて、ここからは私の推測と妄想?になってしまうのですが.....これまでの散財?と経験則?から、この記号は、数字が 『製造月』 で、アルファベットが 『製造年』 ではないか.....そして 『A=1990年』 として 『P=2005年』 でこの記号の使用を終了し、その後 2006 年から旧ロゼッタ HM を模した新ロゼッタ HM に変更 (前回あやふやに2011年?以降などとしてしまいました.....) し、製造年を解り易く 2006 などと表記し始めたのではないでしょうか!? この、新ロゼッタ HM も2006年版の下部が ”LA CA” となっていた部分を現行品では ”L.A. CALIF.” に変更しています。
 という訳で、確証が得られない私見となってしまいました.....が、昨日付で ENTENMANN-ROVIN 社宛に下記の内容で、質問メールを出してありますので回答が楽しみではあります。





 最後は、リクエストいただいた、新熊さんのLASDバッジの画像ですが、E社では2010年には既に新熊さんに変更していたようです。



  

Posted by Kent Space at 16:28Comments(2)Kent CollectionFrom U.S.A.