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Posted by ミリタリーブログ at

2013年05月25日

Movie Prop Badges #17の追伸

 数少ない貴重な読者から、『ブログに何度かででくる 「エポーレットもLAPD独特の縫付処理」・「バッジの左右反りと腕曲反り」・「Pボタン」 の意味を教えてください。』 という質問をいただきましたので、お答えします。
 まず、“LAPD独特のエポーレット(肩章)縫付” とは、LAPD以外のPDにおいては、現在でもユニフォームシャツのエポーレットはボタンで留められてはいますが、ほとんどの部分は浮いており、無線マイクやグローブを挟んだりしています。 しかし、LAPDでは1970年代から徐々に、現在では全てのオフィサーがこのエポーレットの浮いている部分をシャツに縫い付けてしまい 『飾り』 状態にしています。 では、何故こんなことをするかというと、容疑者の確保時などに激しく抵抗された状況で、エポーレットをつかまれないようにするためのようです。 もちろんマイクやグローブを挟むことはできませんが、格闘時に少しでも不利にならないためと、エポーレットの破損も防げるということのようです。 それだけオフィサーは危険な状況に遭遇するということでもあるのでしょう。 ちなみに他のPDでは、LA市域にあるBHPD:ビバリーヒルズPD(以下BHPD)や、LAPD勤務経験者が他のPDに転職した場合などの例の他は、少数派ではあるようですが、LAPDの登場するドラマなどでは、必携なのです!
  また、ロングスリーブ(長袖)のユニフォームシャツに着用するネクタイも、クリップやベルクロ留めになっており、つかまれても簡単に外れるほか、毎日の着用が容易になっています。 このネクタイもLAPDではロングスリーブシャツには必ず着用が義務付けられていたのですが、2010年以降は任意になったようです。 さらに、現在のLAPDでは制帽も通常勤務では、着用が義務付けられておらず、セレモニーやアカデミー賞の警備のときのみの着用となっているようです。 ちなみに、NYPDやSFPDでは、現在でも通常勤務時の制帽着用が義務付けられているようです。
 画像手前がLAPDのオーダーシャツですが、オーダーでは最初から、既成品でもショップで縫い付けてくれます。 奥が通常のシャツでエポーレットは縫い付けられておらず、浮いています。




 次に “P” ボタンですが、現在のLAPDでは、以前レギュレーションであったアイク・ジャケットや、ホーナーガード(儀仗隊)以外は、いわゆるジャケット(上着)を着用する機会はなく、正式なセレモニーにも、ロングスリーブ・シャツにネクタイ着用となっています。 そのユニフォームシャツのエポーレットと胸ポケットフラップ留め用に計4個のLAPDロゴ付の専用小型メタルボタンを付けています(儀状隊用ジャケットのフロント・ボタンは大型のメタルボタンです)。 ちなみに他のPDでは、シャツと同色のプラスチック製練ボタンをつけているところがほとんどですが、1960年代までのNYPDではシャツについているボタンは全部ゴールドカラーの専用メタルボタンを付けていたほか、現在でも、BHPD・SFPD(シャツに4個)やダラスPD(シャツの全ボタン)などでは専用メタルボタンを付けています。
 では “P” ボタンですが、オフィサー数の少ないPDなどでは、シャツにメタルボタンが義務付けられている場合や制帽のチンストラップ留めボタン(耳章)などに専用のメタルボタンではなく、既成の“P”のアルファベット・ロゴ(追記:多分POLICEのPだと思います。 ちなみに”S”の ロゴボタンもありますがSHERIFFのSでしょう)が入ったボタンを使用しています。 ちなみに、LAのおひざ元であるLA国際空港には専属の “LAXPD(LA国際空港警察)” が組織されていますが、シャツのメタルボタンは “P” ボタン使用です。
画像の左がLAPD用、右が ”P” メタルボタンです。




 画像の左上BHPD、右上LAポートPD、左下SFPD、右下ダラスSDのメタルボタンです。



 最後に、ブレストバッジの反りについてですが、NYPDタイプやワレット用のフラットバッジを除きほとんどのブレストバッジは、いわゆる反りがつけてあります。 さらに、多くのブレストバッジは“左右反り”ですが、1940年にLAPDがそれまでのゴールドカラー・イーグルトップシールドからツートーン・オーバルシールドにブレストバッジのデザインを変更したときに、それまでの“左右反り”ではなく、独特の“椀曲反り”にしました。
 この“椀曲反り(後にドームカーブと命名?)”とは、英語でも特に説明がありませんので、実は私が勝手に名付けたものです......。 それはお椀(お皿でもよかったのかな?)を伏せたようなクボミ?に思えたからですが、これはLAPDバッジ独特のもので、胸に着用したときに、どこから見ても片寄って見えないというもので、そこまで計算しデザインされた反りなのです。
 画像の上段が “椀曲反り” で下段が “左右反り” ですが、解り難いですね......?




 それではと、現行実物LAPDバッジで実験?してみました......裏側に着色水を注いでも“椀曲反り”はこぼれませんが、“左右反り”では上下から漏れてしまうでしょう。 さて、お解りいただけましたでしょうか......??



 これまで 『知ったかぶり』 の解説をしていたことを反省つつ、今後に活かしたいと思いますので、懲りずに覗いてください!!  

Posted by Kent Space at 19:02Comments(5)Movie & TV

2013年05月23日

Movie Prop Badges #17

 “THE CLOSER” 2005年から2012年8月まで7シーズンにわたり109エピソード 放送され、惜しまれながら終了した、Kyra Sedgwick 演ずる LAPD Deputy Chief Brenda Leigh Johnson が活躍するポリスドラマでした。 LAPDの内情やプロップなどにある程度のこだわりがみられたのと、ストーリー展開の面白さから、私も必ず録画して観ていましたが、遂に7シーズン目に主役の Kyra Sedgwick が降板することになり、終了が決まってしまいました。 しかし、膨大なファンの要望によりシーズン7は15話で終了の予定を6話加えて21話放送されたほどの人気でした。
 ドラマの中には、LAPDが旧本部ビルであるパーカーセンターから新本部ビルへ移転する話題や、CHIEF交代劇や降格人事など、実際にあった出来事などを織り込み展開していたので、特に興味を持ち観ていました、がしかし、ポリスフリークからすると 『ツッコミ』 たくなるところもありましたので、少しツッコミますが、これはあくまで 「好きだからこそイジメテしまう」 のです......。
 何度か登場していますが葬儀などの時のユニフォーム着用シーンに一言.......シーズン7にもありますが、全員のユニフォーム姿もコーディネーターのおかげで、一見 『お見事!』 なのですが、ポリスフリークは 『重箱の隅を』 突いてしまうのです……
 まず、レギュレーション・ハット(制帽)ですが、実際のLAPDでは、サージャントからキャプテンランクまではメタル製のチンストラップで、コマンダー以上のハイランクは、銀モール製のチンストラップにバイザー(ツバ)に銀モール刺繍がありますが、ドラマではすべて、プレーンパイザーにメタル製のチンストラップを付けています。




 実際のLAPDハイランク・オフィサーのレギュレーション・ハットのバイザーの銀モール刺繍は、コマンダーからアシスタント・チーフまでは同じですが、チーフは刺繍が多くなっています。



 また、本来サージャントランク以上にあるハットバッジ上部にランクリボンパネルがなく、シティーシール下部の “POLICE” と表記される所が “OFFICER” になっています。(これって先にMovie Prop Badges #12で取り上げた“Gangster Squad”に使用されたハットバッジと同じ......)さらに、チンストラップボタン(耳章)がLAPD用でなく、いわゆる“P”ボタンになっています。



 LAPDの現用実物レギュレーション・ハット(制帽)&バッジです。 左側がデェピュティー・チーフランクで、銀モール刺繍付きバイザーに銀モール製チンストラップ、右側がキャプテンランクで、プレーン・バイザーにメタル製のチンストラップです。



 次に、ユニフォームに付く4個のメタルボタンも“P”ボタンが使用されており、そのエポーレットもLAPD独特の縫付処理がされていません。 また、POLICE OFFICER Ⅲからサージャントランクまで着用するシェブロンの取付位置が上部過ぎます。さらに言ってしまえば、通常勤務のユニフォームオフィサー達がユニフォームシャツの下にボディーアーマーを着用していません。 これは “SOUTHLAND” や “END OF WOTCH” では、ダミーでしょうが、ちゃんと着用していますので、今後のポリスドラマを制作するうえで、臨場感を醸し出す重要なアイテムかと思います。
 それでは、プロップバッジの出来はと言うと、文字がハードエナメル仕様でなくソフトエナメル仕様であること、オーバルシールドの反りが左右反りであることなどを除けば、デザイン・文字表記などはほぼ実物どおりです。また、LIEUTENANTバッジナンバーが“2641”など現行に近いものを使用しています。




 しかし、シーズン7のシーンで気が付いたのですが、CHIEFの着用しているバッジのナンバーパネルに、なんと4スターではなく “3998?” と5桁もの数字が刻印されていました。



 さらに、シーズン1で頻繁に登場していたポケットバッジですが、これは実際にLAPDでも使用されているものですが、オフィシャルではなく個人で購入するものらしく、ハイランクのオフィサーがスーツ姿で記者会見などをする時に着用するもので、デェテクティブが事件現場に着用していくかは疑問ですし、しかも、バッジを着用した上でさらにポケットバッジを着用するのは、ドラマの脚色というところでしょうか? ポケットバッジをよく見るとシティーシール下のリボンに実物は “LOS ANGELES POLICE” と表記されていますが、プロップ仕様にしてあるため “LOS ANGELES” と変えてあります。 さらに、 現行では DETECTIVE-LIEUTENANT という表現はないでしょうね。



 実際に”Chief Charles L. Beck” も着用していますが、オフィシャルではないとのことです。



 Phillip P. Keene 演ずる Buzz Watson ですが、クライム・シーン(犯罪現場)のビデオ撮影から、インタビュー・ルーム(取調室)のコーディネートまで幅広く活動していますが、彼もバッジを着用していますので、シビリアンの技官のようです。 ドラマで着用しているバッジは2トーンですが、実際はもう少し小型のP-60型シールドでゴールドカラーです。 左が”CRIMINALIST” 右が ”PHOTOGRAPHER” 用で、この画像のバッジの他にSID:Scientific Investigation Division (科学犯罪捜査部)も同じP-60型シールドです。



 また、パトカーのドアデカールは、シティーシールは盾部分が大きめですが実物に似せています、標語が ”to protect and secure” に変えてあります。



.......と、ここまで書いてしまうと「言い過ぎダヨ!」と思われるファンの方もいるかと思いますが、ポリスフリークの 『小言幸兵衛』 と笑ってお許しください。
 さて、“THE CLOSER” 終了してしまい淋しい限りですが、どっこい2012年8月からスピンオフで ”Major Crimes“ が放送されており既にシーズン2の放送も決定されているようです。 主演は、Deputy Chief Brenda Leigh Johnson の天敵かと思われた Mary McDonnell 演ずる Captain Sharon Raydor で、ほかの出演者もほぼ変わらず登場しているようです。乞うご期待!! でも、ガブリエルの姿が見えない..........??



  

Posted by Kent Space at 17:07Comments(10)Movie & TV

2013年05月19日

Badges 到着! #2

 昨日に続き、本日は今年1月LA近郊で開催された ”The Porky D. Swine Police & Fire Memorabilia Show ” で購入してあった実物バッジ達が到着しました。 友人から頼まれたものもあるのですが ”NEW ORLEANS P.D.” のバッジはある思い入れがあり購入しました。


 それは Movie Prop Badge つながりになるのですが、1984年公開のTightrope :(邦題もタイトロープ)でClint Eastwood 演ずる Wes Block がニューオリンズ市警察刑事で、このクレセント&スターバッジが登場していたからでした。



  

Posted by Kent Space at 15:51Comments(2)Kent CollectionFrom U.S.A.

2013年05月18日

NYPD Badges 到着! #1

 前回のビクトリーショー会場で、NYPDのオフィサーランク・ブレストバッジを購入していただいたお客様から、マッチングナンバーのハットバッジを依頼されていたのですが、やっと米国から到着しました。
 また、同時に ”サードウォッチ” の登場人物である、”ボスコ” ”サリー” ”デェイビス” 各オフィサー達のハット&ブレスト・マッチングナンバーバッジの他、SERGEANT・DETECTIVEランクバッジなどもオーダーしてありましたので、同時に到着しました。
https://www.youtube.com/watch?v=dnUnd71FhII
  

Posted by Kent Space at 17:10Comments(7)From U.S.A.

2013年05月17日

Movie Prop Badges #12の追伸の追伸......?

 “Gangster Squad” の “Daryl Gates” つながりをもうひとつ語ってしまいます......。
 ダリル・ゲイツ元LAPD本部長は、リタイア後、SUN BADGE社の顧問に就任したほか、全米で講演会などに引っ張りだこだったようですが “遊び心” も忘れてはいなかったようで、2008年全米公開の“STREET KINGS”(邦題:フェイクシティ)に “LAPD Chief Daryl Gates” 役で出演していたのです。 実はこの件は鑑賞後プログラムをくまなく読んでいて見つけたので、上映中は知る由もなく、「殉職者の葬儀シーンに出演していた LAPD Chief の役者さんは、ユニフォーム姿も板についていて、ダリル・ゲイツ元本部長によく似ているな……」 程度に感じていましたが、帰宅後プログラムに次の一節を観つけてビックリしました......『撮影の中で実際の警官が本物と見間違えるほどリアルに再現されたのが、殉職したワシントン巡査の葬儀のシーンであり、ここでも数百人に及ぶエキストラの衣装から、車の配置に至るまで正確さが求められた。 また、劇中でスピーチに立ったのは元ロス警察署長(正しい邦訳は“ロサンゼルス市警察本部長”)のダリル・ゲイツ氏である。 彼は作品のメッセージに共感して出演を快諾。 ゲイツ氏のおかげで、この場面は非常に感動的なものとなった』(一部補足) これは多分日本では考えられないことでしょうね。




 次の画像は、2012年渡米の折、撮影してきたLAPDポリスアカデミー中庭に建立されている “Former LAPD Chief Daryl Gates” の銅像です。



 ここで “トリビア” をひとつ......この映画で、ダリル・ゲイツ元LAPD本部長本人が着用していたハットバッジとブレストバッジは本人が現役当時着用していたものではなく、映画会社が用意したプロップでした。 そのためハットバッジの上部にCHIEFと記されたランクリボンパネルがなく、ブレストバッジはよくできていましたが、左右反りであり、実物の椀曲ではありませんでした。 実は、ダリル・ゲイツ元LAPD本部長の手元には1995年まで採用されていた、小型版のリタイヤードバッジしか支給されてなく、ナンバーパネルにハードブルーエナメルの“1”が記され、その数字を挟むようにスターリングシルバー製の4スターが配置された独特のCHIEFバッジ(ゲイツ氏以降のCHIEFバッジにはナンバーはなく4スターのみ)は、規定通りLAPDに返却していたのでした。 この伝説的なダリル・ゲイツ元LAPD本部長が着用していたCHIEFバッジはその後、LAPDミュージアムに収納展示されることもなく行方不明でした......がしかし、私は一昨年このバッジを目にしてしまいました。 一目見た瞬間ダリル・ゲイツバッジだと直感し 「アッ」 と声をあげてしまいましたが、そのバッジの持ち主は口に指を当て 「シッ!」 のポーズ.....私はとっさに 「I never reveal it.....」 と言っていました。 個人の秘蔵コレクションになってしまったのは残念ですが、渡米した折に見ることは可能なので 「まっいっか!?」
 “Gangster Squad” のプロップバッジについて 「やはりBHPDタイプのバッジに違和感を覚えますね。」 という数少ない貴重な読者からのコメントをいただきましたが、バッジコレクターのアメリカ映画会社関係者によると「映画のプロップ担当者には、実物と同じモノを使用する派と少しでも変えてプロップ屋魂を発揮する派がいる」とのことでしたが、然るにこの映画のプロップ担当者は後者ではないでしょうか......? わざわざ登場回数も少ないバッジに独自のデザインをし、しかも、ちゃんとしたバッジ会社にランクタイトル・ナンバーなどをシール仕様ではなく、刻印仕様で複数個を発注していますので “努力賞” を進呈してもよいのではないでしょうか??
 次の画像は、左が実物BHPDバッジ、真中が1940年のデザイン変更時から1968年頃まで使用された実物SERGEANTランク“4ピース” バッジ、右側が実物現行SEGEANTランク ”1ピース” バッジです。



  

Posted by Kent Space at 18:18Comments(0)Kent CollectionMovie & TV

2013年05月16日

Movie Prop Badges #12の追伸.....?

 観てきました!“Gangster Squad”(邦題:LA ギャングストーリー)を…….!? ネタバレにならない程度に、熱く?語ってしまいます。
まずは、長めの前置きです.......
 私は、ロードショーを観るときは必ずプログラムを購入します。 そして、以前は上映前にプログラムは見ないようにしていましたが、最近は、ネタバレしない程度に覗いています......。 というのも、上映前にある程度知っておいた方がお得な?情報もあるからです。 それは、2003年公開のリメイク“S.W.A.T.”を観たときのことでした......ネタバレしないよう上映前にプログラムには目を通さなかったのですが、観賞後にプログラムを見てから“後悔”したのでした......? なんと劇中に、オリジナルTVシリーズのキャストが2人も登場していたことを後から知ったのです!? 一人はLL Cool J 演ずるPolice Officer Ⅲ Deacon "Deke" Kayの父親役で出演していたRod Perryで、オリジナルではSergeant David“Deacon”Kay を演じていたのです。 また、映画の終了間近に登場するSWATバンの運転手が、オリジナルではホンドー隊長を演じていたSteve Forrest その人だったのです......後から考えてみれば「ずい分老けた運転手だったな?」なんですが、事前に知っていれば、もう少し懐かしく・深く?観られたのに......と後悔したことを今更ながらに思い出します。 ということで、それ以降は、プログラムは少しだけ覗いています。
 ここから、やっと本題に入りかけます......? ところが、今回の事件?と言うほど大げさなことではないのですが、事前にプログラムを覗いても、後からくまなく見ても、プログラムのどこにも触れていなかったことがあったのです!? でも、今年1月先行上映した米国では多分この場面で、場内に多少の「ドヨメキ」があったのではないでしょうか......? ところが、日本のプログラムでは、一言も触れてもいないのです.......ポリスフリークとしては、ある意味「残念」に思いましたが、せめて、プログラムの “トリビア” として触れてほしかったのですが......。
 次の画像を見てください......。 俳優は “Josh Pence” という2006年にデビューした新人とも言っていい若者で、役柄はニック・ノルティ演じるChief William H. Parker.:パーカー本部長の運転手という地味なものですが、地味な割には、ナントナク印象に残る登場のしかたをしているのです。 それもそのはず、この役名に 「ピンとこない」 アメリカ人はいないと思うからです......?




 「お前は何者だ」 と聞かれると、彼はハッキリした口調で “Daryl Gates” と答えるのでした!?
ポリスフリーク、しかもLAPDフリークであれば、忘れてはいけない名前なのです。
 “Daryl Gates” 1926年生まれ、1949年LAPD奉職、INSPECTORランク(現在のCOMMANDERランク)の時に、全米警察で初めての特殊部隊を創設し、“Special Weapons And Tactics:S.W.A.T.” と命名、1978年LAPD第49代CHIFE(本部長)就任、その間、マンソン事件、LAオリンピック警備、ローマ法王訪LA警備、”CRASH”の創設などなど数々の成果をあげ、奉職から43年、Chief就任から14年目の1992年、ロドニーキング殴打事件を発端とした、“LA大暴動” の責任を取る形で、惜しまれながら退職、2010年4月、83歳にて逝去、厳粛なる “LAPD葬” により多数の現役・退職LAPDオフィサーを始めとした友人達に送られ、今は静かに眠りにつき、その後、LAPDポリスアカデミー中庭に銅像が建立された人物なのです......。 日本ではプログラムにも触れられなかったけれど、日本のU.S.ポリスフリークには知ってから映画を観賞していただきたくて長口上してしまいました。




 さて、先に “Gangster Squad” をご紹介した時に、「この映画は多分1996年公開の “Mulholland Falls”(邦題:狼たちの街)のリメイクではないか?」と記しましたが、プログラムなどによると「正式なリメイク」ではないようです。 “Mulholland Falls”の方の“Hat Squad” は、同時代に存在した別働隊で、両部隊共実在したようですが、今回の映画に登場する “Gangster Squad” の方は、隊員のうち3名が実在・実名ですが、“Hat Squad” の隊員は、実名ではないようです。
http://lapd.com/news/honorable_harold_n_crowder/
 次の画像は、リアル&ムービーで実在の人物と・映画の人物です。
最初は、リメイクの「チョイ役」などと思っていたのですが、大変失礼いたしました! Nick Nolte 演ずる LAPD Chief Bill Parker です。 前LAPD本部パーカーセンターの名元です。




 次は、“Gangster Squad”実在の隊長Sergeant John O'MaraのPOLICEMAN時代と晩年の画像です。



 次は、実在のSergeant Jerry Wooters と Ryan Gosling 演ずる Sergeant Jerry Wootersですが、実在の雰囲気は、確かにプレイボーイっぽいですね.....。



 次は、実在の Mickey Cohen と Sean Penn 演ずる Mickey Cohenです。



 “Gangster Squad”については、もう少し“ツッコミ”たいところがあるのですが、現在ロードショー公開中ですので、控えます……。 50’s:フィフティーズファンでなくても、ポリスフリークであれば十分楽しめますし、バッジが重要な?出演者ともなっていますので、是非ご覧になることをお勧めします!
 次の画像は、この映画での重要なプロップ:小道具達ですので、登場する場面を見逃さないでください。




 Josh Brolin 演ずる Sergeant John O'Mara のプロップバッジです。






 この場面は、・・・・・を彷彿と……..??
 少し「ツッコメ」ば、この時代のランクタイトルは ”DETECTIVE” ではなく ”SERGEANT” だと思うのですが........。



  

Posted by Kent Space at 16:14Comments(1)Movie & TV

2013年05月08日

Movie Prop Badges #16

 今回は、CSI:MIAMIです。 2002年から10シーズンにわたり232エピソード放送され、2012年をもって終了してしまいましたが、実際のマイアミ・デェイドPD(以下MDPD)には 《以下訂正追記:Forensic Services Bureau(犯罪科学捜査部?)の中に9つのSection(以下:課)があり、CSIS:Crime Scene Investigations Section (犯罪鑑識捜査課?)には102名の捜査員が在職している。 さらに、CLS:Crime Laboratory Section (犯罪科学捜査課?)には、62名の科学・法医学者が在職しているとMDPDのホームページに記載されていますので、各課員にはポリスオフィサーと専門技官が混在しているようです。》
http://www.miamidade.gov/police/contacts-forensics.asp
 また、“Miami-Dade Police Department”という名称になったのは1997年からで、最初は“Dade County Sheriff's Office”、1957 年からは“Dade County Public Safety Department”、1981年からは“Metro-Dade Police Department”であったため、ショルダーパッチとバッジの記載文字が変化しているのが確認できます。
 ということは“Miami Vice”(邦題:特捜刑事マイアミバイス)は1984~1989年までですので、“Metro-Dade Police Department”時代で、“CSI:MIAMI”は“Miami-Dade Police Department”ということになりますので、ショルダーパッチの文字が異なっているはずです。 なお、“Miami-Dade Police Department”と名称は変わりましたが、組織的にはCOUNTY POLICE(群警察)でありながら、そのトップは“Sheriff”ではなく“Director”となっており公選制ではありません。 ちなみにマイアミ・デェイド群の区域にマイアミ市が含まれますが、マイアミ市は独自の市警察“Miami Police Department”を持っていますので、MDPDの管轄ではありません。
 さて、いつものことながら、前置きが長くなってしまいましたが、CSI:MIAMIのプロップバッジですが、David Caruso演じる Lt. Horatio Caineのバッジは、ゴールドカラーですが、MDPDでは、オフィサーはシルバーカラーで、サージャントからゴールドカラーになります。 ドラマの画像がら確認できるのは、“Dade County Sheriff's Office”時代のデザインのままで、バッジナンバーパネルには、フロリダ州の略表記“FLA”が刻印されていますが、実物はナンバーが刻印されています。




 MDPDのバッジは、次の画像のように変遷してきているのでは.......? PDによっては、バッジデザインを変更した場合、全オフィサーのバッジを交換する場合と、変更が少ない場合は支給済のバッジはそのままにしておき、新採用や昇任時などの支給バッジから新しいものに変更する場合がありますが、MDPDもそのようです。しかし、現行支給バッジのデザインは確認できません.......!?
 《追記:なお、3段目の現行と思われるバッジの5ポイントバッジセンターシール周囲の文字は、旧タイプの上部 ”DEPUTY” となっていた部分に ”MIAMI-DADE COUNTY, FLORIDA” 下部 ”SHERIFF” の部分には ”IN GOD WE TRUST” となっています。》




 現行のパトカー・ドアデカールは次の画像になっています。



 MDPDのショルダーパッチは、間違いなく変化してきています。


  

Posted by Kent Space at 16:59Comments(2)Movie & TV

2013年05月06日

Movie Prop Badges #15

 ここで、CBS系列で2000年から放送されているCSI: Crime Scene Investigationとそのスピンオフ作品達について触れていきます。
 まずは、本家本元“CSI: Crime Scene Investigation”(邦題CSI:科学捜査班)ですが、ラスベガス市警察"Las Vegas Metropolitan Police Department"(以下LVMPD)のCSIがモデルとなっていますが、LVMPDの場合CSIの班員はポリスオフィサー、いわゆる司法警察官ではなく、科学捜査に関する専門職員です。 日本でいうところの警察官である鑑識課員と技官である科学捜査研究所員とを兼ねているような立場で、LVMPD・CSIでは、勤務中の拳銃携帯は認められていますが、ポリスオフィサーと同じバッジはなくIDカードのみのようです。
 また、ドラマの設定では、CSI:MAIAMIのマイアミ・デイド警察、CSI:NYのNYPD・CSUの班員は専門職ではなくポリスオフィサーになっています。 ちなみにLAPDではSIU:Scientific Investigation Divisionが1923年から組織されており、現在は、ポリスオフィサーではなく専門職としてイーグルトップのP-60タイプの小型バッジを所持しています。
 さて、LVMPD・CSIのプロップバッジというと、科学捜査員達は所持していないため、Paul Guilfoyle演ずるCapt. Jim Brassやユニフォームオフィサー達のバッジになりますが、画面で見る限り実物に似せてありますが、文字など詳細までは確認できていません。また、ユニフォームオフィサーのショルダーパッチは大幅に変更されてプロップ仕様になっています。 余談ですが、LVMPDは1973年にCity of Las Vegas PDとClark County Sheriff’s Officeが統合された組織であるため、そのトップはCHIEFではなく公選制のSHERIFFとなります。また、ラスベガスは砂漠の真っただ中に新たに出現したギャンブル都市?ですが、冬は雪こそ降りませんが、最低気温が1度になることもあり、今年1月に経験してきましたが、そこそこ寒いです…..。 そのためもあるのか、LVMPDのユニフォームも夏と冬では色調が変わります。夏季のユニフォームは上下ともタンカラーですが、冬季になると、トラウザーズは夏と同じ茶色側章付のタンカラーですが、ユニフォームはモスグリーンになります。
 まず、ジム・ブラス警部がいつもジャケットのポケットに掲げているプロップバッジには、実物と同じくサージャント以上は、バッジ上部にランクリボンパネルが付いています。 また、科学捜査員であるGeorge Eads 演ずる Nick Stokes の方は、拳銃を携帯していますが、ベストの胸にバッジ状のパッチがあるだけで、バッジは所持していません。




 次にドラマのユニフォームオフィサーですが、上段が冬期、下段が夏季バージョンで、ショルダーパッチはプロップ仕様で、3段目の実物パッチとは異なっています。



 次の画像は、2009年渡米の折、遭遇したとてもフレンドリーなLVMPDのモーターサイクル・オフィサーですが、仲間内に不幸があったのか、バッジにモーニングバンドを付けていました。



 次の画像は、サージャントランク以上のランクリボンパネル付の実物LVMPDバッジです。



 そして、次の画像は、実物現行LVMPDのハットバッジとブレストバッジで、SUN社製となります。 ブレスト・バッジの表面にナンバーはなく、裏面に刻印されています。


  

Posted by Kent Space at 17:34Comments(1)Kent CollectionMovie & TV

2013年05月03日

Movie Prop:追伸......

 前回、投稿してから気が付きました......”Blue Bloods”の2段目の画像ですが、壁に貼ってあるポスターのパッチは下部が”NEW YORK”になっているプロップバージョンですが、右側のWill Estes 演じるOfficer Jamie Reaganのパッチ(赤丸印・画像が小さくで確認しにくいですが)が、実物どおりの”CITY OF NEW YORK”になっているように見えます......?? ということは、混在している時期があったのでしょうか......? 深まるナゾ....というほどでもないですが.....未だ4本しか観ていませんし、しかもレンタルなので、次回確認してみます....。



 こちらのモニターに映っているパッチは実物仕様ですが.....。


  

Posted by Kent Space at 17:42Comments(0)Movie & TV