2016年01月16日
LASD Accidental Shootings.....
LASDでは2013年にサービスガンをそれまでのベレッタ92FからS&W M&P9に変更しましたが、2015年までにデェピュティー(以下DS)が自分の足を撃ってしまうなどの 『偶発的暴発事故』 が最大500%増えているため 「さらなる悲劇が発生する前に対策が必要である」 と昨年末にLA群監察官が報告書を公表しました。このことにより、議会などではM&P 9採用の是非まで問われているようです。
http://edition.cnn.com/2015/12/16/us/los-angeles-sheriffs-department-guns-report/
http://ktla.com/2015/12/16/new-handgun-issued-to-lasd-deputies-coincided-with-increase-in-accidental-shootings-report/
LASD weapons training instructor Sgt. Mike Brandriff, Photo by LA Times
報告書によると、それまでの92Fは撃発がハンマー方式で装弾状態の初弾はダブルアクションのため12~15ポンドの引き圧が必要だったが、M&P9のようなストライカー方式の銃はチャンバーに装弾した場合ハーフコック状態になるためトリガープルが短くまた6~8ポンドと引き圧が軽くなることなどが原因のようです。
LASDでは2013年M&P9に変更時各DSに対し8時間の講習を義務付け、現在までに約6100丁が配付されており、これは全DSの約半数にあたるとのことです。 こうした中でもLASDのシューティング・インストラクターは 「トリガープルが短く・軽いことによりダブルアクションの銃よりもアキュラシーが高くより良いシューティングができることを確信している」 と述べています。
http://www.latimes.com/local/california/la-me-sheriff-guns-20150614-story.html
LAPDでも10年前の2005年にグロック17を導入直後、3歳の息子がオフィサーに向けて暴発させてしまい、このオフィサーは不幸にも半身不随となり、その後提訴し現在も係争中という事故があったほか、ワシントンでも1998年に訴訟となり140万ドルの支払いが命じられるなど、ストライカー方式の銃を導入した全米のPDでも同様の暴発事故が急増したようです。
さらに昨年5月のLAタイムスでは 『警察がグロックを使用してはならない理由』 というセンセーショナルな記事を掲載しています。
http://www.latimes.com/opinion/op-ed/la-oe-owens-glock-accidents-20150508-story.html
ベテランシューティングインストラクターやガン専門誌などでは、今や全米のLE組織の60%が採用しているといわれているグロックなどのストライカー方式の銃について
〇 ほとんどのストライカー方式のガンは任意の安全装置が付されていないことを心得よ。
〇 ストライカー方式のガンは装弾した場合トリガープルが非常に敏感であるので、 ガンを発射する直前までトリガーに指を触れることを避けよ!
という 「初歩的なことを肝に銘じトレーニングせよ!」 などと注意喚起しています。
(16/1/29追記)今回の件で、著名なシューティング・インストラクター BEARING ARMSのBob Owens氏は記事の中で 「マスコミなどがトレーニング不足であるとのみ指摘しているが、私はそれが間違っていることを主張し人々に伝えたい」 「偶発的暴発事故の大半はストライカー方式のガンのようだ、私達は紙のターゲットに穴を開けるシューティングに特化したようなディフェンシブ・ハンドガンのトリガー設計を止め、実際に戦うためのガン(ファイティング・ハンドガン)に適したトリガーを設計することをメーカーに求めていかなければならない」 と述べています。
http://bearingarms.com/lasd-sees-rise-negligent-discharges-gun-switch/
http://edition.cnn.com/2015/12/16/us/los-angeles-sheriffs-department-guns-report/
http://ktla.com/2015/12/16/new-handgun-issued-to-lasd-deputies-coincided-with-increase-in-accidental-shootings-report/
LASD weapons training instructor Sgt. Mike Brandriff, Photo by LA Times
報告書によると、それまでの92Fは撃発がハンマー方式で装弾状態の初弾はダブルアクションのため12~15ポンドの引き圧が必要だったが、M&P9のようなストライカー方式の銃はチャンバーに装弾した場合ハーフコック状態になるためトリガープルが短くまた6~8ポンドと引き圧が軽くなることなどが原因のようです。
LASDでは2013年M&P9に変更時各DSに対し8時間の講習を義務付け、現在までに約6100丁が配付されており、これは全DSの約半数にあたるとのことです。 こうした中でもLASDのシューティング・インストラクターは 「トリガープルが短く・軽いことによりダブルアクションの銃よりもアキュラシーが高くより良いシューティングができることを確信している」 と述べています。
http://www.latimes.com/local/california/la-me-sheriff-guns-20150614-story.html
LAPDでも10年前の2005年にグロック17を導入直後、3歳の息子がオフィサーに向けて暴発させてしまい、このオフィサーは不幸にも半身不随となり、その後提訴し現在も係争中という事故があったほか、ワシントンでも1998年に訴訟となり140万ドルの支払いが命じられるなど、ストライカー方式の銃を導入した全米のPDでも同様の暴発事故が急増したようです。
さらに昨年5月のLAタイムスでは 『警察がグロックを使用してはならない理由』 というセンセーショナルな記事を掲載しています。
http://www.latimes.com/opinion/op-ed/la-oe-owens-glock-accidents-20150508-story.html
ベテランシューティングインストラクターやガン専門誌などでは、今や全米のLE組織の60%が採用しているといわれているグロックなどのストライカー方式の銃について
〇 ほとんどのストライカー方式のガンは任意の安全装置が付されていないことを心得よ。
〇 ストライカー方式のガンは装弾した場合トリガープルが非常に敏感であるので、 ガンを発射する直前までトリガーに指を触れることを避けよ!
という 「初歩的なことを肝に銘じトレーニングせよ!」 などと注意喚起しています。
(16/1/29追記)今回の件で、著名なシューティング・インストラクター BEARING ARMSのBob Owens氏は記事の中で 「マスコミなどがトレーニング不足であるとのみ指摘しているが、私はそれが間違っていることを主張し人々に伝えたい」 「偶発的暴発事故の大半はストライカー方式のガンのようだ、私達は紙のターゲットに穴を開けるシューティングに特化したようなディフェンシブ・ハンドガンのトリガー設計を止め、実際に戦うためのガン(ファイティング・ハンドガン)に適したトリガーを設計することをメーカーに求めていかなければならない」 と述べています。
http://bearingarms.com/lasd-sees-rise-negligent-discharges-gun-switch/
Posted by Kent Space at 17:14│Comments(2)
│From U.S.A.
この記事へのコメント
情けないと言うか悲しい話ですね
オフィサーのため、以前のものよりも使い勝手が良いとされた道具(拳銃)
を使いこなせずに事故を起こす
問題になるほどにオフィサーの熟練度は低く事故を起こすと言うことなのでしょうか?
プロフェッショナルなはずですが、実際は大多数が一般市民と変わらないということでしょうか?
我が国の警察官も同じだと思いますが、それなりの訓練や指導自体が足りていないのでしょうね
プロだから道具を使いこなせる、道具を使いこなすからプロ
というように思いますが、実際は違うようですね、他業種も全て似たようなものですけど
オフィサーのため、以前のものよりも使い勝手が良いとされた道具(拳銃)
を使いこなせずに事故を起こす
問題になるほどにオフィサーの熟練度は低く事故を起こすと言うことなのでしょうか?
プロフェッショナルなはずですが、実際は大多数が一般市民と変わらないということでしょうか?
我が国の警察官も同じだと思いますが、それなりの訓練や指導自体が足りていないのでしょうね
プロだから道具を使いこなせる、道具を使いこなすからプロ
というように思いますが、実際は違うようですね、他業種も全て似たようなものですけど
Posted by Domino251 at 2016年01月22日 15:44
Domino251さんへ:コメントありがとうございました。
今回の件で、著名なシューティング・インストラクター BEARING ARMSのBob Owens氏は記事の中で 「マスコミなどがトレーニング不足であるとのみ指摘しているが、私はそれが間違っていることを主張し人々に伝えたい」 「偶発的暴発事故の大半はストライカー方式のガンのようだ、私達は紙のターゲットに穴を開けるシューティングに特化したようなディフェンシブ・ハンドガンのトリガー設計を止め、実際に戦うためのガン(ファイティング・ハンドガン)に適したトリガーを設計することをメーカーに求めていかなければならない」 と述べています。
今回の件で、著名なシューティング・インストラクター BEARING ARMSのBob Owens氏は記事の中で 「マスコミなどがトレーニング不足であるとのみ指摘しているが、私はそれが間違っていることを主張し人々に伝えたい」 「偶発的暴発事故の大半はストライカー方式のガンのようだ、私達は紙のターゲットに穴を開けるシューティングに特化したようなディフェンシブ・ハンドガンのトリガー設計を止め、実際に戦うためのガン(ファイティング・ハンドガン)に適したトリガーを設計することをメーカーに求めていかなければならない」 と述べています。
Posted by Kent Space at 2016年01月25日 14:43