2013年04月30日

Movie Prop Badges #14

 アメリカンポリスを題材としたTVや映画では、全て実物どおりのプロップ(小道具)を使用する場合、少し変えて使用する場合と大幅に変えてしまう場合があることは、先に触れましたが、今回は、どこをどの様に変えている(変えざるを得なかった?)のかをプロップバッジ以外の部分で取り上げてみました。
 何かと規制の厳しい我が国においてもTVや映画に登場する制服警官やパトカーなどは、ほぼ実物どおりなのに、自由の国であるアメリカにおいて何故変えなければならないのか…….?
 一説によると、該当市などのポリスを題材にする場合(例えばロスアンゼルス市のLAPDなど)まず、該当市ポリスに設置されている“MOVIE UNIT”(映画協力ユニット?)に申請し、協力の範囲を決めるらしいのです。例えば、市内でのロケーション、ポリスロゴの使用範囲、現役ポリスのアドバイザー&エキストラの有無など詳細な取決めがあり、協力の範囲が増えるほどコミッションの額が増えるそうですので、ケチって協力の範囲が狭まるほど、ポリス考証にリアルさが欠けてしまうのです。 また、該当ポリスの暗部を取扱ったとしても、ストーリーの展開によっては、協力を惜しまないそうです。
 さて、最初は、私が現在放送・公開している中で、ポリス関係の考証がピカイチと思っている“SOUTHLAND”からです。 現役LAPDのポリスアドバイザーが協力しているとのことで、バッジはメーカーによる作製で反りは“椀曲”、エポーレット縫付、ユニフォーム下にボディーアーマー着用などなど数え上げたらキリがないほど、リアルLAPDなのですが、先日見つけてしまったのです、実物とあえて変えてある部分を…….?
 まずは、実物LAPDのパトロールカー(以下PC)のドアデカールです。

Movie Prop Badges #14


Movie Prop Badges #14


 次に、”SOUTHLAND”(以下SL)のPCドアデカールです。 ソックリですが、違いが解りますか.....?
 まず、実物は”to protect and to serve” という標語が入っていますが、SLの方は ”to serve and protect” と変えてあります。 そして、LA市章ですが、よーく見ると、星条旗の位置や他のイラストが微妙に変えられていますね。 さらに、PCナンバーも実物は ”8” を頭の5桁ですが、”2”が頭になっています。

Movie Prop Badges #14


 次は、リメイクS.W.A.T.のPCドアデカールです。 標語が ”dedicated to serve” となっており、市章周囲の下部にも同じ標語が入っています。 また、イラストも変えられており、右下はカリフォルuニア州の地形になっています。 
Movie Prop Badges #14


 ほかにも、LAPD PCの変えられたドアデーカールは色々存在します。 使用されている映画・ドラマは不明ですが、その内の2種です。
Movie Prop Badges #14


 次は、実物どおりを使用することが多いNYPDものですが、最近ハマりそうになっている ”Blue Bloods”(邦題:ブルーブラッド ~NYPD家族の絆~)ですが、バッジ、ユニフォームや装備その他実物どおりだと思っていたのですが......ナンとショルダーパッチのロゴを微妙に変えていたのです(この情報は某友人からのものですが、ありがと!)。
 最初の画像は実物同様のショルダーパッチですが.......

Movie Prop Badges #14


 次の画像のパッチが微妙に変わっているのが解りますか.......? パッチ下部の”CITY OF NEW YORK” が ”NEW YORK”に変えられています......”Brooklyn South” や ”Third Watch” では実物どおりに使用されていたので、このドラマで何故途中から微妙に変更されたかの理由は不明です.......? ご存知の方はお知らせください.....。
Movie Prop Badges #14


 また、1981~1987年まで放送された "Hill Street Blues”(以下HSB)は、シカゴ市でロケーションされ、ユニフォームカラー、PCなどは、シカゴPDなのですが、バッジ、パッチやPCドアデカールなどが変えられていました。 上段が当時のシカゴPD実物PCで下段がHSBのものです。
 次の画像は、上段が実物シカゴPDのオフィサー用ショルダーパッチで、下段がHSBのものですが、全く別物になっています。

Movie Prop Badges #14


Movie Prop Badges #14


 さらに、次の画像は、シカゴPDつながりで、2001年公開の ”Angel Eyes” のシカゴPDオフィサーに扮したJennifer LopezのシカゴPDショルダーパッチは、一見実物どおりですが、下部の ”POLICE” が ”P.D.” に変えてあります。 1998年公開の ”The Negotiator” のシカゴPDパッチも ”CHICAGO” の部分が ”METROPOLITAN” に変えてあったと記憶しています。
Movie Prop Badges #14




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Posted by Kent Space at 15:46│Comments(4)Movie & TV
この記事へのコメント
> 何かと規制の厳しい我が国においてもTVや映画 に登場する制服警官やパトカーなどは、ほぼ実物ど おりなのに、

いやいやいや、JPマニアから見れば、全く実物どおりじゃないですよ~。
ただ、日本の場合でも、実際の警察署や本物のパトカーがドラマや映画に登場することがあります!お金は発生してないけど、手続きを踏めば柔軟に対応する場合もあるようです。
Posted by anjyory at 2013年04月30日 21:42
Blue Bloodsには、NYPDブルーの新人刑事役のニコラス・ターチェロが指導担当の巡査部長だったり、TAXI NYの美人警部補が刑事役ででていたりして、さりげなく脇を固めてますね。

国内物は、無線機などを見るとすぐわかりますが、全然実物通りではないし、あまりにも突飛でもない設定が多く、既に見る気を失ってます。
Posted by blueknight at 2013年06月28日 05:58
blueknightさんへ:
日本の場合は、「素人目には.....」ですかね?
アメリカの場合は、コミッションが発生するけれど、「さりげなく変えている.....」ですかね?
Posted by Kent Space at 2013年06月28日 13:54
これ、最初の画像のパッチ素材もスケールのアームだけ省略されてませんかね。
思うに、撮影途中でスタッフによるユニフォーム横流しや紛失などが度々あって…とかな感じではないでしょうか。

ついでに質問なんですけど、NYDC(Correction)とかEnvironmental Policeのパッチ、どうしてスターとスケールが省略されているかご存知ですか? 調べても全然分からなくて…
Posted by Remon at 2014年09月22日 20:07
 
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