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Posted by ミリタリーブログ at

2017年10月15日

LAPD TSD....!?

 真剣な表情で上司の説明を聞くLAPDのオフィサー達……場所はLA市のユニオン駅構内のようですが、イベントの説明でしょうか全員レギュレーション・ハット(制帽)を着用しています…..実はこれイベントなどではなく、これから携わることになる新たな仕事についての説明を受けているのです!?


 というのも、2017年7月1日からLAPDがLA市域の鉄道とバスなどの公共交通機関の警備を担当することになったのです。この話は今年5月に滞在していた友人の自宅付近の駅からメトロゴールドラインでLA市ユニオン駅まで利用した折に友人から聞いていましたが、その時点ではまだLASDが警備していました。


 これまでは1997年からの20年間にわたりメトロライン全線の警備は主にLASDが担当していましたが、地域の専門性を考慮し、更に交通機関の安全性を高めるため、LA市内はLAPDが、その他のLAカウンティー(LA群)域内はLASDが、残りの地域はロングビーチ市警察(LBPD) がLACMTA(LAカウンティー・メトロポリタン・トランスポーテェーション・オーソリティー)から委託を受ける契約とのことです。
 この警備委託は5年契約で、委託料の合計は年間7億7700万ドル(邦貨約800億3100万円)で、LAPDが全体の57%で委託料3億7000万ドル、LASDが38%で2億4600万ドル、LBPDが5%で3000万ドル、残りはLACMTA自前のトランジット・エンフォースメント・オフィサー(武装)と民間セキュリティー・オフィサー(非武装)が担当するとのことです。
 委託内容は警備は勿論のこと無賃乗車の摘発も含まれているとのことですが、私が乗車した郊外の駅は無人のうえ改札口と思われるところにゲートはなく、手前の販売機で購入したプラスチック製チケットをチェックするらしい?機器はあるのですがチェックしなくても入れてしまうので無賃乗車の摘発は必須かもしれませんが大変でしょうね!?
 LAPDでは、この委託を受けるにあたってTSD(トランジット・サービス・ディビジョン)を新設し、乗客などへの視認性を考慮して制帽着用を義務付ける(LAPDでは現在イベント警備やセレモニーなど以外の制帽着用は義務付けられていない)とともに、当面の間はPO-Ⅲ以上のベテランオフィサーに担当させているようです。


 さて、過去のLAカウンティー内の公共交通機関の警備は、主にバスを担当したのがSCRTDPD(サウザン・カリフォルニア・ラピッド・トランジット・ディストリクト・ポリス:略してRTDポリス)で1964~1994年まで担当していましたが、予算削減効率化政策からPD自体が廃止されています。
 次の画像はそのRTDポリスのエンテンマン製バッジとショルダーパッチです。


 同じくLAカウンティー内の公共鉄道機関の警備(アムトラックは除く)はLACMTAPD(ロサンゼルス・カウンティー・メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティー・ポリス:略してMTAPD)が担当していましたが1997年に予算削減効率化政策からPD自体が廃止されたためLASDに委託が移行しました。MTAPDに所属していた約300名のオフィサーの内187名はLAPDへ、127名はLASDへ各々再訓練を経て吸収されたとのことですが、その内何人の現役オフィサーがTSDに所属したのでしょうか?。
 次の画像はMTAポリスのエンテンマン製バッジとショルダーパッチです。


 いずれにしてもLAPDフリークがLA市を訪れた際は、メトロラインに乗車するかユニオンステーションに行けば制帽着用のオフィサーに遭えるかもしれません!?


  

Posted by Kent Space at 19:13Comments(2)From U.S.A.